今月の読書 A Monster Calls

🍀 A Monster Calls 🍀

A Monster Calls

A Monster Calls

主人公の少年Conorの前に現れるモンスターと悪夢。ドキドキ、ハラハラしながら読みました。子供用の絵本なので読みやすくすらすら読めますが、読み応えがあります。早く読むと勿体無いので、一日一章と決めて、一頁ずつ、はやる気持ちを抑えてじっくり読みました。ラストは静かですがずっしり重く暖かいです。影絵のような墨絵のような板画のような挿絵も素晴らしい。
この本の原案は Siobhan Dowd で、偶然2年前に彼女の遺作 "bog child" を読んでいました。この "A Monster Calls は彼女の5作めの本となる予定が、病気のため書けなかったそうです。作者 Patrick Ness ( アイリッシュ系かも) の、原案者 Sibhanへの暖かい気持ちが伝わる気がしました。Sibhan のこと、死んで行く人のことを考えながら読みました。


🍀 bog child 🍀

Bog Child

Bog Child

こちらが2010年2月〜3月に読んだ、Sibhan Dowd の作品です。北アイルランドの高校生の少年の日 常、IRAの活動家の兄、泥炭の中に眠る少女についてのお話が、アランセーターのように、ツイードのように幾重にも重なって織り込まれて行きます。
アイルランドの話なので馴染みやすく親しみやすく、アイルランドの表現が嬉しく、知らない単語は読み飛ばさず引いて調べて読みました。辛いけれども爽やかで希望もある、アイルランドらしいエンディングでした。