中央アルプス駒ケ岳(その2 植物編)

8月17日(金)
念願の中央アルプス駒ケ岳、初めて見るけれども懐かしい植物に再会したような気持ちでした。今回は出会った様々な植物を中心に載せたいと思います。

🍀まずは千畳敷カールの剣が池の周りの遊歩道周辺の植物です。🍀
剣が池は、透明な水の池の底が花崗岩の白い砂で、水面に宝剣岳の尖った岩が映り神聖な姿でした。氷河で削られた岩石が堆積したモレーンの平らな部分に池があります。


コイワカガミ》8/17 千畳敷カール遊歩道ほか多数。うつむく姿が可憐。


クルマユリ》8/17 千畳敷カール遊歩道。他にオレンジ色の花が少なく、目立ちました。


ミヤマキンバイ》8/17 千畳敷カール遊歩道。似た黄色い花が様々ありますが、葉の形がイチゴの葉に似ています。


《タカネグンナイフウロ》8/17 千畳敷カール遊歩道。


《クロトウヒレンの黒いつぼみ》8/17 千畳敷カール遊歩道。飛廉とはアザミの仲間らしい。


ミヤマキンポウゲ》8/17 千畳敷カール遊歩道ほかお花畑にいっぱい。蜂もいっぱい。花弁に光沢があります。


チングルマの穂、花は終わり、種に長い毛が生えたところ》8/17千畳敷カール遊歩道。宝剣岳をバックにユーモラス。青紫の花はミヤマリンドウ。

🍀次は千畳敷カール遊歩道の砂地の植物です。🍀


イワツメクサ》8/17 千畳敷カール砂礫地。清楚で可憐。花弁はもともと5枚で、中央が裂けて10枚に見えるそう。


アオノツガザクラ》8/17 千畳敷カール砂礫地。薄緑色なので青の栂桜だそう。うつむいて咲き、小さく可愛い。

🍀次に向かったのは千畳敷駅から左手の登山道で、極楽平へ。🍀


《ミヤマウイキョウ、またはミヤマセンキュウ》8/17 千畳敷駅付近。アブや蜂がたくさん集まっています。


《ダケカンバの果穂》8/17 千畳敷遊歩道から極楽平への登山道の途中まで。


チングルマの穂》8/17 千畳敷遊歩道から極楽平への登山道の途中まで。早朝は長い毛に朝露がビーズのように輝いていました。時間が経つにつれガスが下方から上ってきました。


《ミヤマリンドウ》8/17 千畳敷遊歩道から極楽平登山道の途中まで。花弁の形がかわいい。


《ミヤマコウゾリナ》8/17 極楽平への登山道の上部。つぼみとガクが黒く、花はタンポポのよう。


《ハイマツの雄花》8/17 極楽平への登山道上部から尾根まで。雄花は赤い色ですがよく見ると黄色い花粉がいっぱい。


《ハイマツの昨年の松ぼっくり》8/17 極楽平。こちらは昨年の雌花が大きくなった松ぼっくり。その根元の赤っぽいものが今年の雄花。今年の雌花はこの枝の先に隠れています。


《極楽平への登山道から見た宝剣岳千畳敷駅から極楽平までは、ガイドブックには40分とありますが、慎重に一歩ずつ登り、約1時間かかりました。やや疲れて息切れしたこともあり、極楽平に着き尾根の向こうの景色が見えた時も感動しました。


《極楽平の尾根から木曽谷を望む》写真の右手方向が宝剣岳、駒ケ岳。手前左に見えるのは三ノ沢岳。尾根は砂礫地。木曽の上は夏の雲。


《極楽平》
木曽谷と伊那谷の境界。右は伊那谷、左は木曽谷。両側の風と空気、天気がそれぞれ異なり、ある意味「あわい」の空間です。ここに1時間以上一人で残されていると不思議な気持ちになりました。

🍀極楽平の尾根の砂礫地の植物です。🍀


《タカネツメクサ》8/17 極楽平の尾根。尾根は風が強く、植物は背が低くかわいい。


《ヒメウスユキソウ》8/17 極楽平の尾根。エーデルワイスの仲間で、中央アルプス特産だそう。花弁も葉も、白い産毛で覆われています。


《チョウノスケソウの穂》8/17 極楽平の尾根。花の後、種に生えた毛が螺旋状に巻いた面白い形が気になりました。


《名前はわかりません》8/17 極楽平の尾根。イワウメのように見えますが名前がわかりません。色、形ともかわいい!


《コケコゴメグサ》8/17 極楽平の尾根。中央アルプス特産の絶滅危惧種。探さないと見つからないくらい小さく、途中で出会った方が教えてくださいました。花も葉の形も独特。よく見ると可愛くてピノコみたい。


《コケコゴメグサ》8/17 極楽平の尾根。上からの図。ユーモラス。


チシマギキョウ》8/17 極楽平の尾根。肉眼ではもう少し赤みがかった紫色。足元にコケコゴメグサ。

尾根の植物は葉にも花にも毛があり、地面に這いつくばるように小さいですが、可憐で美しく、極楽平に来て良かったとしみじみ思いました。極楽平付近で1時間半過ごし、霧が立ち込め風が強いと寒く、霧の晴れ間は直射日光が強く、その度に景色も変化します。帰りは同じ登山道で千畳敷まで降りましたが、登りと下りとは景色も雰囲気も違い楽しかったです。1分が1時間にも感じる、素敵な山での5時間でした。


《極楽平から千畳敷の途中の眺め》左手上方が宝剣岳、建物は千畳敷ホテルと、ロープウェイ駅。


千畳敷、極楽平などの位置関係》


この本を参考にさせて頂きました。探しやすく、わかり易く、しかも詳しく丁寧で、これからも季節ごとに高山植物を見てみたいな、と思います。

🍀今度は機会があれば秋にぜひ登りたいです。今度は極楽平から宝剣岳へ!🍀